PIGGY ピギー|観ると心がざわつく、誰も語らない心理スリラー感想
今この映画を見る理由
『ピギー』は単なるホラーやスリラーではなく、「孤独」「他者に認められること」「自己決着」といった普遍的な心理テーマを深く掘り下げた作品です。春休みや夏休みの時間を利用して、心理描写の深い映画をじっくり味わいたい方に特におすすめです。登場人物の心情を追体験することで、自分自身の感情や人間関係を振り返る機会となります。家庭や学校での圧力に悩む読者にも、多くの示唆を与えてくれる作品です。
【ご一読ください】
本記事は、物語の核心部分には触れず、作品全体の空気感やテーマ性、鑑賞時の参考となる観点を中心に構成しています。
また、作品によっては、人間関係や社会的な題材、心理的な揺らぎを扱う場面が含まれることがあります。ご自身の感受性や鑑賞環境に応じて、無理のない形でお楽しみください。

総合まとめ
国内平均星評価:3.37/5
海外平均星評価:3.17/5
※このチャートは、確認できた国内外の評価サイトのスコアをもとに作成しています。
未評価のサイトは平均に含めていません。あくまで参考としてご覧ください。
あらすじ
スペインの田舎町。ティーンエイジャーのサラはクラスメイトからのいじめに苦しんでいた。家庭でも理解されず、家の中でも居場所を見つけられないサラは、ヘッドホンで自分の気持ちを閉じこめる日々を送っていた。ある日、地元のプールで、怪しげな人物とクラスメイトたちに遭遇。再びいじめの標的となるが、その帰り道、サラは恐ろしい出来事に巻き込まれてしまう。
出典:アルバトロス・フィルム公式サイト『ピギー』
【ネタバレ注意】
※本記事では、登場人物や象徴的シーンに触れ、私なりの考察や解釈を掲載しています。これより先はネタバレになりますので、物語を楽しみたい方は鑑賞後の閲覧を推奨します。
サラが抱える孤独と無力感
映画『ピギー』は、いじめに苦しむ少女サラの視点で描かれる心理スリラーです。特に印象的なのは、サラの孤独感が徹底的に表現されている点です。家庭でも学校でも居場所を失った彼女の状況は、観ている者に共感と同時に息苦しさを感じさせます。生理の描写では、身体の不快感と周囲の無理解が重なり、サラの心がどれほど追い詰められているかが強く伝わります。この演出は、単なる恐怖表現ではなく、「他者に認められない状況が心理に与える影響」を観客に伝える巧みな描き方といえます。

連続殺人鬼との複雑な関係
物語の緊張感を生む存在として、連続殺人鬼が登場します。一見すると単なるスリラーの敵役に見えますが、実際にはサラの抑圧された感情や葛藤を映す鏡のような役割を果たしています。プールの監視員やいじめっ子たちへの行動は、サラ自身が直接動くわけではなく、他者による「代行」として描かれています。この構造により、観客は「自分ならどう行動するか」と考えながら、サラの心理を追体験できる点が、本作ならではの魅力です。

母親の高圧的な愛情と過干渉
母親の描写も物語の重要な要素です。愛情はあるものの、表現方法が過干渉で、結果としてサラの自己肯定感を損なう描写が目立ちます。他者への高圧的な態度は、サラだけでなく観客にも不快感や緊張感を与え、家庭環境が心理に与える影響を具体的に示しています。この点は「家庭内で生まれる心理的圧力」を象徴的に描く表現として、深く考察する価値があります。
サラの自己決着と脱皮
クライマックスでは、サラは困難な状況に直面しながら、自身の意思で行動する決断を下します。この瞬間、彼女の変化は「他者によるもの」から「自分自身の選択」によるものへと転換します。最終的に自立した主体としての姿を見せることで、観客には達成感とカタルシスがもたらされます。この描写は、映画の心理的テーマと結びつけた独自の考察として価値が高いといえます。

【次回予告】『ババンババンバンバンパイア』
次回は『ババンババンバンバンパイア』! 450歳のバンパイアが銭湯で巻き起こすハチャメチャなラブコメディです。
初恋阻止に奮闘する主人公のドタバタ劇は、笑いとドキドキが絶妙に交差。
吉沢亮さんや板垣李光人さんの豪華キャストによるコミカル演技と、伝統文化×ファンタジーのユニークな世界観は、前作とはまた違った軽やかな人間ドラマを届けます。
次回は、肩の力を抜いて、愛と混乱の渦に飛び込むひとときを楽しんでみませんか?

